Contents
- 年賀状のマナー ポイントQ&A
- Q.「新年明けましておめでとう」と書くのは間違いなのですか?
- Q.「HAPPY NEW YERA」の前に「A」をつけてはいけないと聞いたのですが何故ですか?
- Q.目上の方への年賀状に「迎春」や「賀正」は良くないと聞いたのですが何故ですか?
- Q.出していない人から遅く(1月3日以降)に届いた年賀状にも返信を返したほうがいいのでしょうか?
- Q.子どもや家族写真の年賀状は誰あてに出してもかまいませんか?
- Q.年賀状をやめる時のマナーはありますか?
- Q.「今年で年賀状をやめます」というはがきが来たのですが、 日頃お世話になってるし、目上の方なので、やっぱりこちらからは年賀状を出した方が良いですか?
- Q.年賀状では「去年」と書くのは良くないと聞いたのですが何故ですか?
- Q.宛名を夫婦連名で書く場合、真ん中に大き目の「様」を1個書くだけでもいいですか?
年賀状のマナー ポイントQ&A
こんにちは。 関西作法会 会長 田野直美です。
そろそろ年賀状を準備する季節ですね。
年賀状は新年のご挨拶としてお送りしますが、年に一度お互いの健康や繁栄を願うものでもあります。
近頃はメールなどで済ませてしまうことも多くなっていますが、やはり伝わる気持ちが違います。
そのような年賀状ですが、間違ったマナーの年賀状を出している場合も多いようです。
今回は案外知らない年賀状のマナーをQ&A形式でまとめてみました。
※平成27年11月24日(火)関西テレビ「ゆうがたLIVEワンダー」に「今さら聞けない!年賀状の正しいマナー」というテーマで出演しました。
Q.「新年明けましておめでとう」と書くのは間違いなのですか?
A.はい、そのようにお書きになる方が多いのですが、間違いです。
「新年」と「明けまして」は同じ意味ですので、正しくは 「新年おめでとうございます」または 「明けましておめでとうございます」が正しいです。
Q.「HAPPY NEW YERA」の前に「A」をつけてはいけないと聞いたのですが何故ですか?
A.それは、外国ではクリスマスカードを送るときに 「 Merry Christmas and A Happy New Year」と書いて、 「クリスマスおめでとう」と「良いお年を」という意味になります。
ですから、年末に送る場合には「A」をつけますが、 お正月の「新年おめでとうございます」には「A」はつけないのです。
Q.目上の方への年賀状に「迎春」や「賀正」は良くないと聞いたのですが何故ですか?
A.目上の方へ送る年賀状には「謹賀新年」が良いですね。
「謹賀新年」は「謹んでお祝いを申し上げます」という意味があり、 相手に対しての敬意や敬う気持ちが入っています。
「迎春」や「賀正」は相手への敬意を省略したお祝いの言葉なので 目上の方に送ると失礼になります。
他にも年賀状は正式には縦書きとされています。
ですので、横書きの年賀状は親しい間柄のみ、 また「HAPPY NEW YERA」「明けましておめでとうございます」も親しい相手のみに使いましょう。
Q.出していない人から遅く(1月3日以降)に届いた年賀状にも返信を返したほうがいいのでしょうか?
A.そうですね。いただいた年賀状にはお返事を出していただきたいですね。
相手からいただいた年賀状にお返事をしないということは、 「おめでとうございます」と挨拶されて知らん振りしているのと同じことになります。
ただし、年賀状を出しても良い時期は松の内の間です。
関西は1月15日、関東は1月7日までを松の内と考えているので地方により異なります。
松の内を過ぎた場合は寒中見舞いを立春の2月4日までに出すのがマナーです。
Q.子どもや家族写真の年賀状は誰あてに出してもかまいませんか?
A.基本的には、親族・友人までです。
たとえ親しくても写真の年賀状を会社の人に出すのはタブーです。
それは、家庭をビジネスに持ち込むということにもなりますし、 いただいた方も処理に困ってしまうということもあります。
ですから気をつけたほうが良いですね。
Q.年賀状をやめる時のマナーはありますか?
A.そうですね。最近はご高齢の方が多くなり、 年賀状をやめたいけれど「どういう風にしてやめたらいいか?」というご相談が多くあります。
まずは、年賀状でその旨を伝えるのは避けたほうが良いでしょう。
なぜなら、年賀状に「来年からは年始の挨拶を失礼させていただきます」と書かれていると、 受け取った側が色々気をもみ、めでたい新年にふさわしいとは言い難いことになります。
ですので、先方が年賀状を用意する遅くとも12月初旬までにその旨をはがきで伝えると良いでしょう。
その際、相手に不要な心配をかけないために辞退する理由をはっきり書くことが大切です。
高齢が理由であれば「寄る年波を感じるに至り、誠に勝手ながら今後は控えさせていただきます」などの文面にすると良いです。
また、先方が「自分だけに届いたのでは?」と誤解しないように 「どなた様にも今後、控えさせていただきたく」などの言葉を入れて、 全員に同じ対応をしていることがわかるようにするとさらに良いでしょう。
他にも、年賀状をやめるからといって、関係を断ってしまうわけではないので、
「今後はメールやお電話などでお付き合いできればと存じます」
「ますますのご繁栄をお祈りします」などと書き添えるといいですね。
参考文例
Q.「今年で年賀状をやめます」というはがきが来たのですが、 日頃お世話になってるし、目上の方なので、やっぱりこちらからは年賀状を出した方が良いですか?
A.いいえ、おこちらが年賀状を出してしまうと相手様がかえって気を遣ってしまうので出さない方が良いです。
Q.年賀状では「去年」と書くのは良くないと聞いたのですが何故ですか?
A.「去」は「去る」という意味があり縁起が悪い言葉だからです。
「昨年」や「旧年」と書くと良いです。
Q.宛名を夫婦連名で書く場合、真ん中に大き目の「様」を1個書くだけでもいいですか?
A.それは良くないです。「様」はそれぞれの方につけてください。