お茶会体験研究科勉強会
平成30年10月20日(土)
京都 美好園
今年の茹だるような暑さから一転、秋の風を感じるようになりました。
10月の研究科勉強会は簡単なお弁当をいただきながらお茶会の雰囲気を体験しました。
お世話になりましたのは、本願寺、藪内御家元 御用達 「創業明治五年」宇治茶の美好園様。
素敵な奥様とご一緒にお世話いただきました。
私どもはマナー講師養成講座、専科、師範科にて、幅広くマナーについて学びます。
しかし、同じくおもてなし(マナー)の心を脈々と受け継がれるている各種道の世界はその世界に入らなくては中々うかがい知ることができません。
ということで、今回は茶道の4流派の中でも、 籔内流という、武家の流れをくむ流派のお点前を拝見させていただき、濃茶と薄茶をいただきました。
茶事とは、懐石料理、濃茶、薄茶でもてなす正式な茶会のことです。
今回は時間も本来の時間よりも短い体験ですので電気の釜で湯を沸かしているとのことでしたが、正式な場合は炭火を使うそうで、本来は炭の火を起こすところから始めるのだそうです。
炭は火が起こるまで時間がかかるので、その間に茶懐石などの食事を楽しんでいただく。
また、茶事のメインは今回体験する濃茶なので、濃茶を美味しくいただくための茶懐石でもあるとのことでした。
などなど、ご説明をいただきながら「松花堂寿司点心」に舌包み。
食事を終えたら、いよいよお点前です。
藪内流のお点前の所作は武家の流れを組むので男性的なのだそうです。
特徴としては点前帛紗を腰の右側に付ける(他の3流派は左だそう)こと。
また、動きが大振りなところ。
点前帛紗を右側に付けるのは、武士は刀を左に差すので、邪魔にならないようにとの説明でした。
とはいえ、私は全く茶道の知識がないので、点前帛紗自体が初耳で、動きが大振りと言われても比較対象がないのでよくわかりませんでした。
が、どっしり落ち着いた動きの中に繊細さも感じさせる、ちょっと惚れ惚れするおてまえでした。
(素人感想です)
まずはお菓子を頂戴し
(「秋風」という名前だそうです)
そして、点てていただいた濃茶。
(結構ドロリとしています) 3人分一度に点てて、それぞれ三口半ずつ回し飲みをします。
自分の番で飲みすぎてしまうと最後の人が少なくなるし、遠慮してあまり飲まないと最後の人がたくさん飲まなくてはいけなくなるので、飲み具合が難しいです。
濃茶が終わると次は薄茶ですが、その前にもう一度お菓子。
(「松風」という名前だそうです)
そして最後はお釜の前で自分で薄茶を点てさせていただきました。
自分で点てたお茶を飲むことができました。 貴重な体験です。
美好園様、この度は分かりやすく興味深いお話と体験をさせていただきましてありがとうございました。
研究科委員会では、講座を行うにあたって役立つ知識、マナー講師として知っておいて損しない教養としての知識などの中から、研究科所属の先生方が望むものを勉強会として企画して参ります。
ご意見ご希望はどんどんお寄せくださいませ。
今回はご参加いただいた方のご感想を多くいただきました。 そちらも合わせてお楽しみください。
(研究科委員会)
参加者の感想です。
◆初めて行った京都の町の小さな美好園は、藪内御家元の御用達のお茶屋さんで、お茶席でお点前の経験ができました。
お客様は、80パーセントが海外からで、結構お茶もお菓子も好評とのことでした。
薄茶は「老松」、お濃茶は「百花」と言うお名で、大変美味しく頂きました。
又、奥様がアンジェラと名の通り日本人ではないのですが、着物もご自分で美しくお召しになり、所作も日本人に負けてはいません。
とても人気があり、皆さんに「馴れ初めは?」とかの質問にも、にこやかに答えてらっしゃいました。
とても楽しい京都の一日でした。
◆先日は、爽やかな気候の中、古都・京都で「茶懐石体験」ができ、とても充実したひとときでした。
静かな佇まいの老舗の雰囲気 しつらい お花 とともに、茶道の歴史や作法を学ぶことができ、厳かな雰囲気の中、暫しの時間、お茶の世界に入ったような気がいたしました。
店主が語る茶道の歴史も興味深く、そして、店主を支える奥様アンジェラ様の姿も印象的で、 和やかな空気が、とても心地良かったです。
一人ずつ、お点前ができたことも、良い経験になりました。
また、日本間と着物姿のコントラストは絵になると、改めて、着物の素晴らしさを感じることができました。
主催してくださった研究科の先生方に、改めて、お礼申し上げます。ありがとうございました。
今後も、日本の伝統文化に触れる体験をさまざましてみたいです。
◆・ゆったりと時が流れ和やかな中にも、十分に研鑽できたひとときでした。
・薮内流に初めて触れ、武家茶道の斬新なお点前に見入りました。
男点前でとても格好良かったです。 反面、色々な所作が女性にはかなり難しいだろうな~と感じながらも、ちょっと習ってみたくなりました。
・濃茶はなかなか体験できないので、薮内流のいただき方の作法とともに、とても甘みのある美味しい濃茶を楽しむことが出来て満足です。
(流派によっていただき方にも違いがあり「何を大切にした作法か?」を自分なりに考えることも楽しかったです。)
・薄茶お点前体験も、まさかお釜の前で点てさせていただけるとは思っていなかったので、嬉しく懐かしい時間でした(^^)
(やっぱり茶道好き~(^-^))
・季節の主菓子も、お干菓子らしくないお干菓子も(笑)美味しくいただきました♪
◆秋晴れの日、楽しい一日を過ごさせていただきありがとうございました。
お手前を全く知らない私が参加させて頂くことに、少し不安がありましたが、知らないことを知る楽しさの中で、あっと言う間に時間が過ぎました。
私達の緊張を和らげようとしてくださる店主さまのお心づかいも感じ、お茶作法は楽しいのかもしれないと思いました。
60代の年齢になってしまいましたが、遅まきながら教室に通ってみようかなと思いました。
まさしく60の手習いです。
そして終了後に甘味処で、普段お話しする機会がない先生とお話しできた事も、とても有意義でした。
◆秋の京都での茶懐石体験、堅苦しくなく楽しませていただきました。
講師の方も親しみやすく、またアシの奥様も細やかなさりげない気遣いに和やかに体験させていただきました。
懐石の食事中と食事終了の箸の置き方等大変勉強になりました。
◆京都での茶道体験という事で、研究科の勉強会を兼ねてから心待ちにしておりました。
結婚前に母から、茶道、花道は女性のたしなみと育てられ、ずっとお稽古に通っていた経験があり、現在は娘も通わせております。
今回久しぶりの茶道体験でした。
茶道での心を静めて無になる時間が好きで、娘時代は夢中でお稽古に専念しておりました。
今回の茶道体験で、久しぶりに指先や姿勢などの全てに神経を注ぎました。
所作を美しくする為に努力した日々が蘇りました。
久しぶりにお点前をさせていただきましたが、14代目の美好園の社長さまに、綺麗に出来ていますよ!というお言葉をいただき、感謝致しました。
茶道の真髄は全てに繋がっていると思います。
マナー講師をしていて、先日職員室の先生方から立ち居振舞い、言葉使いなどを褒めていただく機会がありました。
この事はとても光栄に感じております。
全ては茶道で培ってきた精神です。
茶道での一つ一つの作法や、お道具を大切にする心…
私にとっては、作法会の先生方や、生徒さん一人一人との出会いを大切に思う気持ちに、いつも繋がっていると思います。
感謝の気持ちを忘れずにお茶をいただく事…
これは私にとっては作法会の会長をはじめ、素敵な先生方を心から尊敬し、感謝する気持ちにいつも繋がっております。
最後に 私は、作法会の素晴らしい先輩先生方から沢山の学びを受けております。
この事をとても幸せに感じ、いつも深く感謝致しております。
このような出会いは私にとっての財産です。
このような事を感慨深く感じながら、先輩先生方との茶道体験、お食事会を心ゆくまで楽しみました。
京都で茶道の体験をさせていただき、また初心に立ち返る事が出来ました。
関西作法会研究科に心から感謝致しております。
誠にありがとうございました。