2018年11月16日(金)19:00~、
関西作法会主催、「テーブルマナー講習会」が、 ウェスティンホテル大阪様 蘭の間にて開催されました。
毎年行われています、この講習会は、マナー講師養成講座の授業の一環です。
今年も27期生と会長をはじめ担当講師・先輩講師・ご来賓合わせて17名が参加されました。
テーブルマナー講習会の意義
このテーブルマナー講習会は、
1. そのホテル様独自のフルコース料理のマナーを学ぶ
2. 通常のレストランでは経験できない(食べ方の)難しいお料理のいただき方を学ぶ
3. 美しい所作を身につける
4. 机上の勉強を現場で生かす
等を主な目的として、毎年阪神圏内のホテルで行っています。
今年は、まず初めに本日のお料理をご用意いただいた料理長様がご挨拶にいらっしゃり、料理のご説明をしてくださいました。
その後、全員の顔合わせ、そして会長の挨拶。
ご挨拶では、その日担当の授業にて「先生の笑顔を見てると幸せになれるわ!」と言われた、というエピソードをご紹介くださいました。
「このように、笑顔で周りの方を幸せにできるんですよ。
ですから本日はおいしいものをいただいて笑顔になり大いに幸せになりましょう」 というお言葉をいただき、ほんわかと和やかな雰囲気でテーブルマナー講習会が始まりました。
今年はウェスティンホテル大阪様
本日、レクチャーくださいましたのは、ウェスティンホテル大阪 出江様です。
まず、初めにナプキンを取りますが、今回のナプキン、なんとお席によって形が違っていました。
鶴
亀
ヨット
他には扇やたけのこなんていうのもありました。
こういうおもてなしの形もうれしいものです。
ではここからは、本日ご用意いただいた、料理長様渾身のメニューをご紹介しながら進めてまいります。
☆MENU☆
マリネサーモンとブランダード グレープフルーツとハーブのヴィネグレッドソース
彩りがとてもきれいです。
この時には、食べる時の姿勢について教えていただきました。
目安としては背もたれから拳1つ分、前のテーブルからは拳1つか2つ分位空けてまっすぐ座って食べると美しく見えるそうです。
確かに優雅な雰囲気になりました。
但馬鶏と秋野菜のポトフ仕立てパイ包み焼き
食べにくい料理をお願いすると、パイ包み焼きがよく出てきます。
食べ方は、まずパイを崩してスープの中に落とします。
そして、中の具と一緒にすくって食べる。
良くある質問は、カップのフチについているパイ生地は食べても良いのか?というものです。
こちらについては、食べても構わない。
そして、フチのパイ生地ははがし難いので手でむしり取っても良い。
ただし、取ったパイ生地は必ずスープの中に落としてから食べるのがマナーです。
(そのまま手でお口まで運んではいけないということ・・・)
そして、出江様曰く、「全てむしり取らず残すくらいが“品が良い”と思います」だそうです。
確かに・・・。
そしてパイ包みの食べにくいもう一つのポイントは、非常に熱いにもかかわらず、フウフウするのはマナー違反なのです。
猫舌の人(私)にはツライ料理です。
また、ここではパンをスープに浸して食べるのはマナー違反というお話も伺いました。
メイン料理のソースをパンにつけて食べるのはOKだそうです。
虹鱒のムニエル グルノーブルソース
さあ、本日のメイン食べにくい料理の登場です。
今回は尾頭付きのお魚が出た場合の本来の食べ方をレクチャーいただきました。
とっても簡単に説明しますと、 頭と骨と尻尾を残してうまく上身だけ外せるように切れ目を入れます。
そして、上身だけを外し、手前に置く。
そして、頭と骨と尻尾を外し、左手向こうにまとめます。
そして、通常であれば、上身を外して、上身から一口大に切って食べると思っていたのですが、ここで驚きの指示が・・・。
なんと、外した上身を戻してくださいというのです。
上身だけ戻した虹鱒ちゃん。骨は左上にあります!
出江様曰く、「これが頭と尻尾がついた丸ごと一匹の魚が出た場合の正式な召し上がり方です」とのこと。
これには一同「へぇ~」と感嘆の声。
勉強になりました。
もちろん、上身を外して、上身から一口大に切って食べる方法も間違いではないそうです。
洋梨のシャーベット
さっぱりとしておいしかったです。
こちらは次の料理前のお口直しですね。
牛フィレ肉のステーキとオニオンコンポートのグラチネ マスタードソース
さあ、これでお料理も最後です。
この後はデザートになりますが、このタイミングでパンや飲み物のお代わりはそろそろ・・・という形にしたほうが良いようです。
これもマナーだそう。
デザートには片付けるという意味があるのだそうです。
ですから、基本的はパンもそのタイミングで下げてデザートを提供するというのが本来の形だそうです。
が、「当ホテルでは召し上がっているパンを無理に下げたりすることありません」とのことでした。
ホワイトチョコレートのベイクドチーズケーキ 紫芋のアイスクリーム添え
食べるのがもったいないくらいの美しい盛り付け! の中にやたらと存在感があるオレンジは、これまた勉強の為に提供いただきました皮付きの果物です。
このような場合は、手で皮と実をはがして食べても良いということでしたのでチャレンジしました。
この際の注意点は、力を入れすぎて汁が飛ばし、他の方の衣服を汚さないようにということでした。
また、お手洗いや喫煙、化粧直しなどのために席を外したい場合はこのタイミングだそうです。
言い換えますと、このタイミングまではできるだけ離席しないように心掛けるのがマナーです。
パン・バター
写真無
ウェスティンホテル大阪様のパン、とっても美味しかったです。
ついついお代わりしてしまいがちですが、パンを食べすぎて、メインの料理が食べられなくなるのは本末転倒です。
気をつけましょう。
また、西洋料理のパンは、日本のご飯の考え方とは違い、主食ではなく、料理と料理の間にお口をリセットするものという考え方なのだそうです。
今回のテーブルマナーは今までになく和やかな雰囲気で行われたように思います。
そして、終了時間もピッタリ。
お料理も美味しく、多くの学びがありとても充実した時間を過ごさせていただきました。
この度は、出江様はじめ、料理長様、ウェスティンホテル大阪のスタッフの皆様、大変お世話になりました。
心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
(記 萬 智子)
ご参加の皆様のご感想です。
◆当日、初めて講師の方々にお目にかかるのと、田野会長の横に座らせていただくのとで緊張しておりましたが、とてもなごやかで楽しいひとときでした。
お料理も大変美味しく、特に印象的だったのは虹鱒のムニエルです。
外した上身をまた戻すなど知らなかった事がたくさんで勉強になりました。
今回は“ウェスティンのテーブルマナー”を教えていただきましたが、“マナーはその場の雰囲気や相手によって、色々な方法がある”ということをまさに実感したテーブルマナー講座でした。
◆虹鱒を初めていただくことができた上、頭が付いている状態で提供してくださり、とても貴重な体験ができたと感じました。
沢山の先輩方にお会いでき、優しく接してくださりともて嬉しかったです。
素敵な先輩方ばかりで、私も早く一人前になって一員に加わりたいと思いました。
とても素敵な時間を過ごさせていただきました。
ありがとうございました。
◆行き届いた準備が伝わる充実のテーブルマナー食事会でした。
ご準備いただきました先生方には、感謝申し上げます。
今年は、「虹鱒のムニエル」を元の魚の形にしていただくという今までになかった貴重な経験をさせていただき、とても勉強になりました。
周りを見渡すと、皆さん、真剣そのものでした! 料理の内容も素晴らしく、秋の旬の味わいが存分に堪能できました。
1年に一回のテーブルマナーですが、とても新鮮な感じがいたしました。
ありがとうございました。
◆このたびは、テ-ブルマナー講座に参加させていただきありがとうございました。
楽しみにしておりました。
自分ではなかなか気づかない疑問を、皆様がご質問くださいました。
そして、その疑問にホテルの方が丁寧にお答えくださいました。
おかげ様で大変勉強になりましたし、おいしく楽しいひと時でございました。
ご準備下さいました先生方にかさねて感謝申しあげます。
ありがとうございました。
◆毎年参加させて頂いております。
一流ホテルの美味しいフルコースは何度いただいても、新たな気づきや、発見があり、とても勉強になります。
何より今年は田野会長の冒頭のご挨拶に感動いたしました。
と申しますのは会長のいつもの素敵な笑顔が、ご担当なさっている学校の学生さんを幸せな気持ちに導いていた!というお話です。
それも一人ではなく、私も!私も!と何人もいらしたという素晴らしいお話。
学生さんは正直で、思った事を何でも素直に話してくれます。
私も何度も学生さんからの温かいお言葉で、自分自身が幸せになり、元気を頂く事がありました。
この気持ちを田野会長がまた改めて思い出させてくださいました。
お料理を頂く前から、心が温かく幸せになりました。
お料理も素敵な先輩先生方と楽しく堪能致しました。
誠にありがとうございました。