手軽に楽しむ薄茶のマナー 研究科勉強会手軽に楽しむ薄茶のマナー 研究科勉強会

平成29年10月29日(日)13時~15時、研究科勉強会を行いました。
今回は「手軽に楽しむ薄茶のマナー -リビングで手軽におもてなし―」と題して
当会講師の水谷千代子先生にご指導いただきました。

薄茶イメージ

「手軽に楽しむ薄茶のマナー」は昨年7月に「心のおしゃれ講座」で開講され、
好評でしたが、お道具などの準備の都合で希望者全員が受講できず、
「是非もう一度」という声が上がっていたため、研究科勉強会で取り上げました。

また、研究科勉強会は現役講師の勉強会でもあるので、昨年の内容より少し掘り下げて

① 茶道の基礎知識
② 恥をかかない茶室でのマナー
③ 手軽に楽しむ薄茶のマナー(実演)
・道具について ・美味しく点てるコツ ・美しい所作

という本格的な部分も取り混ぜてご指導いただきました。

薄茶のマナー研究科勉強会

当日は、台風22号が接近通過という悪天候の中、
8名の方がお集まりになり、楽しく勉強しました。

最初の茶道の基礎知識では、茶道の歴史や茶道の精神の話をはじめ、
茶道を嗜んでいない私としては初めて聞く内容でとても新鮮でした。

まず、なぜ、抹茶は「点(た)てる」というのでしょうか?
という問いかけに、皆「え?」となり、
そう深く考えたことはなかったことに気がつきました。

講師の説明によると、コーヒー、紅茶(普通のお茶もそうですが)、は
茶葉を煮出して、その成分を飲みます。ですので「淹れる」といいます。

それに対し、抹茶は茶葉を粉にして、茶葉そのものを直接飲みます。
このような飲み方を中国では「点茶」と言っていて、
その字をみて「点茶(たてちゃ)」と読んだ人がいて、
そこからお茶は「点(た)てる」となった・・・。

という一説がおもしろく、よくわかりました。

点茶

それから、宗家である「千利休」の精神「四規七則」

その心は「互いに相手を想い、居心地の良い空間を作るというマナーの本質そのもの」
という講師の言葉が身に沁みました。

また、よく耳にする「表千家」「裏千家」の名の由来も、
ただ単に表通りに面していたから「表千家」、
敷地の裏側にあったから「裏千家」だったと知りとても勉強になりました。

私は勝手に「裏」というからには
何か怪しげで特別な流派なのではないかと密かに思っていましたので、
人様に話す前に全くの勘違いとわかり良かったです。

恥をかかない茶室でのマナーのお話で印象に残ったのは、
着ていく着物の柄が茶筅や茶器などの茶道具そのものをかたどった柄はNGということです。

お茶席にお呼ばれした際、主催者がその空間で使用する茶道具を、
心を込めて吟味してお客様をおもてなしする空間を創っているのに、
そういった柄の着物を着ていくことは、
そんな主催者の創った空間に異種な茶道具を持ち込んでいることになるという説明が、なるほど~と納得でした。

さて、ここからは実際にお手前の方法です。

<手順>
1.重ねた茶碗を盆中で並べる
2.おき湯をして茶碗を温める
3.おき湯を捨て茶巾で茶碗を拭く
4.すべての茶碗に抹茶を入れる
5.手前の茶碗1つに湯を入れ茶筅で泡立てる
6.お客様に出す
7.(5、6)繰り返す

「美味しい薄茶を点てるコツ」「所作のポイント」などは
昨年のブログに詳しく載せていますのでご興味ある方はそちらもご一読ください。)

ここで、受講生が四苦八苦したのが置き湯を捨てた後の茶碗を拭くための茶巾の扱い方です。

茶巾の扱い

実地で練習しましたが・・・。
難しかったです。

一通り、説明が終わるといざ実践。
一人二服づつ2回点て、飲んでいただきました。

リビングで楽しむ薄茶

薄茶を飲む

美味しいお菓子も秋らしく講師のセンスが光ります。

お茶菓子1

お茶菓子2

皆、美しい所作を意識しつつ、少しぎこちない様子でしたが、
2回目を点てる頃には様になっていました。

非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。
ありがとうございました。

ご感想をいただいておりますので一部ご紹介いたします。

◆日常の暮らしに役立ち、尚且つ豊な気持ちになれる講座でした。大いに五感が刺激されました。器の形も幅広くご準備くださり、目の保養になりました。講師の水谷先生の説明がわかりやすく、茶道の歴史から始まり、茶道の精神を知ることが出来理解が深まりました。持帰らせていただいた茶巾で復習し講座の翌日早速リビングで薄茶を点てました。実りある時間をありがとうございました。

リビングで楽しむ薄茶のマナー2

◆勉強会とは思えない楽しく心が豊かになる良い時間を過ごさせていただきました。水谷講師の行き届いた準備、お心遣いに感動いたしました。表千家裏千家の名前の由来の意外さ、お茶を飲む時に茶わんをまわすのは作法と思っていたのが茶碗の正面を避けるためにまわすのであったことなど知らなかったことに意味があることを知ることができました。お道具を持たないのですぐに自宅で楽しむにはハードルがありますが「恥をかかない茶室でのマナー」をきちんと知ることができたことは大きな学びでした。これからはお茶席でも美しく堂々とお茶がいただけると思います。

リビングで楽しむ薄茶のマナー3

◆水谷先生の明るくテンポの良い授業はいつもとても勉強になります。 利休の教えも分かりやすくご説明下さいましたので、身に染み入りました。 先生の行き届いたご準備から、美味しいお菓子選び、会場の雰囲気作り、そして本物のお道具のご準備など、何日も前からご準備を進めていらしたのだととても感謝致しました。お菓子も季節感溢れる美味しいお菓子をいただきました。とても心が浄化され満ち足りた気分で帰宅致しました。

研究科勉強会は研究科生が希望する内容を取り上げて学んで参ります。
皆様のご意見ご要望お待ちいたしております。
(研究科委員会 記)